映画にはまって数年、心動かされた&萌えた映画を紹介します。映画館での鑑賞記録、特選DVD評、映画関連物他、いろいろ増える予定。
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2008年7月20日 「崖の上のポニョ」「百万円と苦虫女」
2008年07月13日 (日) | 編集 |
「崖の上のポニョ」
海の中に住んでいるお魚ていうか、巨大なクリオネの子供のブリュンヒルデ(笑)が、ある時海からクラゲに乗って陸に流れ着き、ジャムの瓶に頭がはさまって芥川龍之介の「山椒魚」状態になっているところを、人間の少年宗介に拾われる。
海水魚を真水を入れたバケツに放り込む無謀な5歳児宗介は、ハムをムシャムシャ食らう野性的な姿に一目ぼれし、ポニョと名づけて飼うことに決めた。
が、人間を辞めたお父さんとアメーバによってポニョは海に引き戻されてしまう。唯一水鉄砲食らわせても逃げない初めての人間宗介に一目ぼれしたポニョは、無数の妹たちと一緒に、引きこもりオヤジのヘソクリを使って人間の姿に進化しなり、大きい津波に乗って宗介の住む港町を水没させて会いに行く。
なんやかんやあって、双方の父親を蚊帳の外に締め出したポニョの母親(巨大)と宗介の母親との協議によって、二人は晴れて恋人となる。二人の愛が冷めるまで長くても小学校卒業くらいポニョは人間の娘になることができるのだった。めでたしめでたし。肉食魚だから食われないようにしろよ宗介。

ハウルとゲドで懲りたのか、今回は宮崎駿御大が原作・脚本・監督をぜーんぶやったワンマン・スタイルらしい。ハウルよりもさらにストーリーが破綻したまま強引に終わったせいか、上映が終わった後の観客の拍手はマバラで、動揺によるざわめきが大きかった。(渋東タワーにて)
絵柄と色使いは「パンダコパンダ」のころとよく似ていて、「トトロ」を思わせる牧歌的ユートピアのお話を描こうとしたと思われるが、子供の頃から何度も見た「トトロ」はこんなご都合主義では終わらずに、ちゃんと一貫とした世界観の中でお話を終わらせていました(キッパリ)。

あるサイトの掲示板にて、「ハウル」は退屈な日常を送るソフィーの夢じゃないかという投稿を読んだことがあるけど、たぶんこれは「人魚姫」を読んだ後に眠った宗介の夢なんだろう。周囲の大人の反応や、ご都合主義的な展開は、全部5歳児の「人魚姫が僕の恋人になったらいいな」という願望と考えれば、ツジツマが合うからだ。「マルホランド・ドライブ」みたいに。

それにしても、宗介の母親リサについて、御大が「彼女は若い女であるついでに母親であって、お母さんではない。お母さんとは、何でも許す偉大なものだから」と語っていたのには参ったな。
昔も今も、たいていの母親はそういうもんでしょ。なのに、御大みたいなやさしいママ像を押し付けられるから、「あたしはいい母親じゃないのは、あたしが悪いの?この子が悪いの?」って苦しむ母親が出てくるんじゃないか。やさしさを唱える割に、やさしくないね。御大。
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テーマ:崖の上のポニョ
ジャンル:映画
2008年7月6日 ついに上陸「ホットファズ」 「スピードレーサー」
2008年07月08日 (火) | 編集 |
「ホット・ファズ」
ハリウッドアクションから抜け出たような警察官ニコラス・エンジェルは、検挙率400%という大半は誤認逮捕であろう優秀すぎる成績ゆえに、上層部から市民の苦情が殺到して煙たがられて妬まれて、大都会ロンドンから、ど田舎のサンフォードへ左遷されてしまう。刑事課に配属させれば、「イースタン・プロミス」のマフィアを一日で壊滅させられるのに、なんてもったいない。

犯罪率ゼロののどかな土地柄のせいか、警察官は署長から刑事まで緊張感のないユルい奴らばかりで、未成年の飲酒から交通違反までパクらないと気がすまないニコラスは浮きまくっていた。唯一話が合うのは、ハリウッドアクションマニアの署長の息子ダニーだけ。

ようやく馴染みかけたころ、村で変死事件が連続して起きた。血痕が飛び散りーの、首が切り落とされーの、家が爆発されーのと、明らかにおかしいのに、なぜか事故死扱い。平和ボケしている村人は誰も気にしないが、ニコラスとダニーだけは殺人事件として捜査した。

人に嫌がられるほどのしつこい捜査の結果、村ぐるみの恐ろしい陰謀を二人は巻き込まれてしまう。
そしてついに、武装した村人と、ニコラスとダニーと刺激の喜びに目覚めた警察官たちとの、激しい銃撃戦が始まった!

日本の映画会社によって、危うく埋められそうになったところを、署名運動によってついに公開が決まった名作。ぜひ観てください。損はありませんから。

監督は「バッドボーイズ2バッド」や「ダイハード」などのハリウッドアクション大作大好きっ子なので、本編にもそのオマージュがちりばめられている。イギリスの田舎の出身で、仕事も希望もない退屈を紛らわせるために、田舎町にハリウッドみたいな銃撃戦があったら面白いな、と考えていたのがベースになっていたそうだ。
そこには共同体主義と、グローバリズム(法)との対立、あるいは道徳と平和にしがみつく者と、争いを起こしてでも自分の信念に生きる主義との対立がテーマになっている。

主演のサイモン・ペッグは、「ショーン・オブ・ザ・デッド」の時はそれほどカッコいいと思わなかったけど、よく見るとほんのりダニエル・クレイグに似てる。今度はジェームズ・ボンドもどきを演じてくんないかな。
他のキャスティングもビル・ナイとか、ティモシー・ダルトンとか、無駄に豪華な顔ぶれなのでチェックしてみてください。わかりにくいけど、ケイト・ブランシェットも大根女優役で出ています。
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2008年6月29日 「告発のとき」 「ミラクル7号」
2008年07月02日 (水) | 編集 |
「告発のとき」
イラク戦争に出兵していた青年が、アメリカに帰還中に行方不明になり、後にバラバラの焼死体で発見された。
麻薬の売人とのトラブルに巻き込まれたのだろうという、軍警察の調査結果を信じない父親は、独自に調査する。いなくなった晩に一緒にいた息子の同僚は、口を閉ざし、軍は協力してくれない。
地元の刑事と一緒に、しつこく調べた結果、信じられない事実を知る。

息子は、ささいなケンカが元で、戦友に殺されていたのだ。
なぜ一緒に戦った仲間を、何十箇所もメッタ刺しにして、ガソリンで丸焼きにしたのか、元軍人の父親には理解できなかった。
だが、生前、息子が戦地で撮ってきた映像を見たり、容疑者の兵士と面会して、戦地で今まで想像もつかなかった凄惨な体験をした若者が、どれだけ正気を失っていったのかを思い知ることになる。

父親にとってショックだったのは、息子が殺されたことよりも、息子を殺した仲間と同じように、戦地で捕虜を虐待するような加害者だったことだろう。国家の責任はもちろんのことだけど、父親も息子を戦争に行かせて狂わせてしまった責任を感じたのではないだろうか。

原題は「In the Valley of ellah」(エラの谷へ)で、イスラエルの王が少年だったダビデを、ゴリアテという巨人を倒すために、武装させてエラの谷に向かわせ、ダビデは5つの石ころだけでゴリアテを倒したという聖書のエピソードが元になっている。
得体の知れない、戦う意義がさっぱりわからない戦争に、丸腰同然の若者を送り込んでいくイラク戦争をなぞらえているのだ。
だけど、これは見たくない真実に立ち向かう青年の父親の姿にも見える。他人事にせずに、自分たちも悲惨な真実を知ろうとすることで、少しでもトラウマに苦しむ兵士を救おうとしているのだ。

父親役のトミー・リー・ジョーンズは、当初はもっと盲目的な右翼で、人種差別的だった役柄を、独自の解釈で演じたそうだ。右翼が尊ぶ「強さ」というものを、見たくない真実を見るために使うことこそが、「タフ」なんだと説得力がある。自分の知らないことに目を向けず、結局は娘たちと傷を舐めあうだけで終わった「さよならいつかわかること」のジョン・キューザックとは大違いだ。
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